top of page
新しい議会

石井 めぐみ

国立市議会議員公開質問個別回答

1.公立保育園を民営化することが待機児童解消策になると思いますか? : はい

1.理由

保育園の民営化が直接待機児童の解消になるとは思っていませんが、民営化をすることで捻出されるとしている運営差額費が保育園の拡充などの費用の一部に使われれば、待機児童解消に繋がるかもしれません。
そもそも民営化の効果額と言われている6600万円は、他の予算に回されるわけではなく子育て政策の拡充に使われると聞いていますので、これには大いに期待しています。
また例えば移管園において定員を拡大することも考えられるのではないでしょうか。今後需要が増すと思われる一時預かりや時間延長など新しい事業展開にも期待が持てると思っています。

2.行政による保護者に対するこれまでの説明内容で十分だと思いますか? : はい

2.理由

行政側はたしかに回数を重ねて保護者説明会や意見交換会を行っており、また市報やホームページでも民営化についての情報を掲載し、知らせる努力はされていると思います。
とくに誰でも閲覧できる「公立保育園Q&A」には、アンケートに書かれていたような疑問点が1問1答で丁寧に解説されており、ぜひ保護者の方に見ていただきたいページになっています。
ただ、それでも尚このような質問状が提出されるということは、残念ながら満足のいく説明が保護者のみなさまに十分に伝わっていないからだと思われます。
先日の懇談会での保護者からの質問を伺っていても、誤解されていると感じる部分が多く、充分にご理解をいただけているとは思えませんでした。
必要があれば、個別の問い合わせにも応じることが望ましいと思っています。
保護者の方も、質問や不安なことがありましたら担当者にどんどん聞いていただきたいです。

3.市長は、9月に行なわれた国立市議会一般質問で、保護者から理解を得られたとおっしゃっていますが、公立四園保護者会連絡会が行なった保護者に対するアンケート結果では、半分の保護者がよくわからないと答えています。このまま民営化を進めていいと思いますか? : はい

3.理由

「理解を得られた」とする市長のご発言に関しては推察になりますので、意見を述べることは控えます。
アンケートを拝見すると「民営化する理由が分からない」というより「民営化すると保育現場がどうなってしまうのかが分からない」という声が多いように感じました。
また、「よくわからない」というお答えのなかには「知りたいのに分からない」という方がいらっしゃる一方、「興味がないので分からない」という立場の異るご意見もあるのではないかと思われます。
私自身の子どもは素晴らしい私立の保育園でお世話になったので公立園と私立園で質の差があるとは思っていませんが、不安な方は現在民営の保育園にお子さんを通わせていらっしゃる保護者のお話しを伺ってみるのもよいかもしれません。
アンケートを拝見して感じたのは、現在通っていらっしゃる保育園で突然担任の先生が代わってしまうことへの不安の声が多かったことです。
市側の説明では、民営化へ移行する場合でも子どもたちへの環境の変化をできるだけ少なくするために、従来の担任と新しい園の先生が合同で保育を行うとのことでした。
実際の民営化まではまだ時間が掛かることから、子どもへの配慮を充分に考えた移行が行われるよう私たちもしっかり見守っていきたいと思います。

4.これまでの議論で公立保育園民営化の是非を議会で判断するのに、十分な説明や知識を得られているとお考えですか?足りない部分があるとすればどこでしょうか? :得られている

4.理由

私自身は福祉保険委員会の委員なので、議会や委員会以外でも民営化については詳細に話を伺ってきました。ひとつ足りないことがあるとすれば、公立園と私立園でどのような保育の差があるのか「実感」ができないことです。自分の子どもは私立園でたいへん素晴らしい保育を受けてきたので感謝しきれないほどの満足を感じていますが、公立園には預けたことがないので比較することができません。
今現在、お子さんを保育園に預けていらっしゃる保護者の方にお話を伺うと、公立園からも私立園からも不満の声などは聞かれませんでした。
ただ、今回の民営化の話が「突然振って沸いたように出た」と思われていることを考えると、今後の進め方については、充分な説明をしながらさらに丁寧に行うべきとは考えています。
とくに民営化される保育園を決定する段階になると保護者の方の不安はたいへん大きくなることが予想されます。議会でも充分に情報を収集しながら意見交換を重ねて行きたいと思っています。

5. 4を踏まえた上で、ご自身は公立保育園を民営化した方が良いと思いますか? : はい

5.理由

財政的な資源も人的な資源も限りがあるのは事実です。
その両方の資源をできるだけ有効に使いたいというのが今回の民営化の意図であろうと判断しています。
基本構想の中にある基本計画の重要項目のひとつが「次世代の育成」妊娠前から子育て期の世帯と対象とする支援の充実です。民営化によって生み出されるたいせつな資源は、今後の子育て施策に確実に活かしていただきたいと思っています。
また重要な人的資源である公務員の保育士さんには、子どもに関わる様々な現場を経験されることで、さらなるスキルアップを重ね、保育現場のリーダーとなってご活躍をいただきたいと思います。

6. 平成27年保育審議会答申の「目的」において、「国立市は、保育の実施主体として、様々ある保育行政の課題に対応し、市全体の保育サービスの質の維持向上を目指すとともに、子育て支援施策の充実に向けた取り組みについても責任をもって推進しなければならない」とありますが、保育サービスを受ける保護者としては、現状、公立と私立のサービスの質に違いがあると感じています。市内の私立及び公立認可保育所に対して平等に責任を果たすためには、保育の実施主体(児童福祉法第24条第1項)である国立市はどのような役割を担うべきだとお考えになりますか?

問4の回答でも述べましたが、公立園と私立園のサービスの質の差について自分自身が認識できておりません。
もし「保育所保育指針」に反するような質の差があるとしたら大きな問題であり、市は即刻私立園の保育サービスの向上を求めるべきです。保育の質に関することや、様々な認可保育園の現状をお知らせいただけたら、議会でも情報共有をいたします。
それぞれの園に特徴の違いはあるかと思いますが、子どもたちが楽しく元気に安心して通える認可保育園であるよう、公立私立共に市はしっかりと監督指導を行うべきと考えています。

7. 国立市公立保育園の民営化について、ご意見がありましたらお書きください。

何よりも保護者が不安に感じられている「子どもたちの生活がどう変わってしまうのか」の回答を、先ずは行政側が具体的に示さなければいけないと思っています。
その上で、民営化によってもたらされるメリットを伝えることも必要です。運営費が軽減することでどんな子育て施策ができるのか。人的資産はどのように活かされるのか。早朝保育や延長保育などの取り組みに繋げることができるのかなど、なるべく具体的に示していただきたいと考えています。
明るい未来が見えなければ現状を守りたいと願うのはあたり前のこと。
新たな取組みについては、保護者のみなさんの声を伺いながら私たち議員も提案をして行くつもりです。
今回、意見を述べる機会をいただいたことに感謝しています。

「新しい議会」石井めぐみ

bottom of page